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アクセス解析でおさえておきたい5つの数値

by 山浦 仁 / 2020.08.16

  1. Webマーケティング
アクセス解析

質問先日、Webサイトをリニューアルしましたが、全くアクセス解析をしていません。社員数10人程度の小さな会社のため、専任担当がおらず、やらなければいけないと思いつつも、時間がなくて悩んでいます。最低限でもアクセス解析をやるとしたら、どこを見れば良いですか?

回答時間がない場合は、まずは大まかな5つの数字を見て行くことをオススメしています。そして、大きな変動があったら、その箇所を細かく見て行きます。

ECが本業という会社を除き、ほとんどの中小企業では専任のWeb担当者がいません。
ましてや、開業して間もない会社だと、Web担当が社長であることも多いです。
そして、そのほとんどのWeb担当者は、他に本業があるので、なかなかWebサイトを頻繁にチェックするということができません。多くの中小企業が放置しがちです。

ですが、アクセス解析は最低月に1回はやった方が良いのです。

アクセス解析をした方が良い3つの理由


さて、そもそもなぜ定期的にアクセス解析をした方が良いのでしょうか?
次のような理由があります。

  1. 自社サイトの改善につながる
    言うまでもなく最も重要な理由です。例えば、直帰率や離脱率が高いページを発見できれば、そのページを改善することで、離脱者が減り、購入やお問い合わせの数が増えます。会社の売上や利益に直結します。
  2. 市場の変化を察知できる
    その市場に新たな参入者が入ってきたり、競合他社がSEOやリスティング広告を強化したりすることで、相対的に自社のパフォーマンスが悪くなったといったような変化に気付くことができます。
  3. 社内に知見が溜まる
    市場の長期的なトレンドはどうなっているのか、1年間の季節変動はどのように変化するのか、どのような施策を行うとどのように数値に現れるのかが分かるようになってきます。
    例えば、シーズンが始まる2ヵ月前にリスティング広告を打つのが一番効果的だからこの時期だけ予算を増やそう、といったようなことがだんだん分かってきます。

アクセス解析は、人間ドックや健康診断のようなものだとよく言われます。
健康な時(病気を意識していない時)は、むしろ面倒くさいものです。
しかし、どこも悪くないと思っていたのに、人間ドックや健康診断で病気が見つかることもあります。

アクセス解析の画面に常時張り付いている必要はありません。
少しだけで良いので、定期的に時間を作って、チェックするようにしてください。


時間がない人がチェックすべき5つの数値


ほとんどの中小企業がGoogleアナリティクスをアクセス解析として活用していると思います。
しかし、Googleアナリティクスは無料にも関わらず、かなり高機能です。
書店に行けばどれを手に取れば良いか分からないほど関連書籍がいくつも並んでいます。

だから、時間が無い中でアクセス解析を行う場合は、細かく見て行くのは現実的ではありません。
そんな時間があれば、あなたは本業でもっと稼いだ方が良いのです。

とりあえず下記5項目だけチェックしてみてください。
チェックして、大きな数値の変動があったら、なぜ変動があったか調べていきます。
特に大きな変動が無ければ、それで終わりにするという割り切りも必要です。


1)全体のアクセス数・コンバージョン数の推移

この数字は、恐らく経営者が最も気になる数値だと思います。この数値を追って行けば、年間の季節変動や市場のトレンドが分かりるだけでなく、大きな数値変動が起きたら、何かが起こっているということに気がつくことができます。

ただし1点、注意点があります。
各月の営業日数を念頭に入れて見てください。
例えば、28日しかない2月よりも31日ある3月の方が一般的にはアクセス数は多くなります。

チェックの仕方は簡単です。
Googleアナリティクスから必要な数値を引っ張ってきて、Excelを使って下記のような一覧表を作り、毎月追いかけていきます。

Excelへアナリティクスの数値をメモ
CVR(コンバージョン率)の欄には、事前に「コンバージョン数のセル÷訪問数のセル」と数式を入れておきます。
それ以外の数値は、下記の方法で取得できます。

  • 訪問数(セッション数)とユーザー数
    Googleアナリティクスのメニュー「ユーザー>概要」で見られます。
    セッション数・ユーザー数
  • コンバージョン数
    Googleアナリティクスのメニュー「コンバージョン>目標>概要」で見られます。
    コンバージョン数

2)流入元毎のアクセス数・コンバージョン数の推移

この数値を毎月チェックすることで、もし急に検索エンジンからの流入が減った、ソーシャルメディアからの流入が増えたといった数値変動に気付くことができます。数値変動が起きていたら、何が原因なのかを探っていきます。

Googleアナリティクスのメニュー「集客>すべてのトラフィック>チャネル」で見られます。
ページ上部のエクスポートタブからExcelやCSVに出力できるので、出力しておくと、翌月に数値チェックする際に便利です。

チャネル毎の数値

Organic Searchは自然検索、いわゆるSEOでの流入です。
DirectはブックマークやURLの直接入力による流入です。最近では、スマホのアプリ経由などが含まれることがあります。
Referralは他サイトから張られたリンク経由の流入です。
SocialはFacebookやTwitterなどの流入、Paid Searchは検索連動型広告からの流入、Displayはディスプレイ広告からの流入、Emailからの流入も計測できます。

但し、Paid Search、Display、Email項目の表示には、「カスタムキャンペーン」という設定が必要になります。これが設定されていない場合は、Paid SearchはOrganic Seachとして、DisplayやMailはReferralやDirectに含まれて表示されます。

リスティング広告やメルマガ等を行っていない場合は、あまり気にしなくて良いですが、カスタムキャンペーンの設定が知りたい方は、「google アナリティクス カスタムキャンペーン」などと検索してみてください。手順が詳細に記載されたページがいくつもヒットします。


3)検索キーワード毎のアクセス数の推移

どのようなキーワードが自社サイトへのアクセスに貢献しているかが分かります。
これはGoogle Search Console(旧ウェブマスターツール)と連携設定していれば、Googleアナリティクスのメニュー「集客>Search Console>検索クエリ」で見られます。

検索クエリ

「検索クエリ」とは、ユーザーが検索したキーワードのことです。
2013年頃にgoogle検索がSSL対応する前は、キーワード毎のコンバージョン数なども見られたのですが、今はSearch Consoleで取得できる下記数値しかとれません。
・表示回数:対象サイトがGoogleの検索結果画面に何回表示されたか
・クリック数:Googleの検索結果画面でクリックされて訪問した数
・CTR:クリック率(クリック数÷表示回数)
・平均検索順位:Googleの検索結果画面に平均で何番目に表示されたか


4)アクセス数が多いのに直帰率の高いページ

直帰とは、Webサイトに訪問したものの、そのページだけを見て、回遊せずに他のWebサイトに行ってしまった人のことです。
アクセスを新規で30件増やすよりも、直帰する人の数を30人減らす方が簡単で即効性がある場合が高いのです。
多くの会社がトップページには気を配るのですが、下層ページで直帰率の高いページは放置しがちです。そのようなページを洗い出し、改善していきます。

Googleアナリティクスのメニュー「行動>サイトコンテンツ>ランディングページ」を開きます(下図①)。
直帰率の高いページを知りたい場合は、表の「直帰率」の項目をクリックします(下図②)。
しかし、ページ数が多いと、訪問が1~2件しかないのに直帰率が100%のページ等が上位を占めてしまう場合があります。
そのようなページを改善しても、あまり改善インパクトはありません。
その場合は、「並べ替えの種類」タブから「加重」を選択します(下図③)。
すると、訪問数が多いにも関わらず、直帰率が高いページを表示してくれます。

直帰率


5)アクセス数が多いのに離脱率の高いページ

離脱とは、途中でそのWebサイトの閲覧を止めて、ブラウザを閉じたり、他のWebサイトへ行ってしまった人の数です。
離脱率の高いページを洗い出し、改善することで、サイト回遊率を高め、結果的にコンバージョン率も高めることができます。

Googleアナリティクスのメニュー「行動>サイトコンテンツ>離脱ページ」を開きます(下図①)。
離脱数の高いページ順に見たい場合は、表の項目「exit」をクリックします(下図②)。

離脱率

ちなみに、ページによっては、直帰率や離脱率が高くなるものもあります。
代表的なものが、アクセスマップです。
なぜ離脱率が高くなるか説明しなくても分かりますよね?

*  *  *


必要最低限、月1回行って欲しいアクセス解析について書きました。
これだけの作業であれば、慣れれば10分程度で出来るのではないでしょうか。
これだけでも大きな変動や問題点には気づけると思います。

もし離脱率が高ければ次に見てもらいたいページの誘導ボタンを設置する、直帰率が高ければ来訪者が続きを読みたくなるようなキャッチコピーを入れてみるなど、小さな改善を行い、翌月に数値をチェックするということを繰り返して行っていくことで、Webサイトはどんどん良いものになっていきます。と同時に、御社にノウハウが蓄えられていきます。
頑張ってください!

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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