東京都新宿区のWeb制作会社 - ウェブラボ株式会社

ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

オーストラリアで実感した“安いニッポン”と今後

2023.10.11

9月末に、1年間留学している高2の次女とお世話になっているホストファミリーに会いに、家族でオーストラリアのブリスベンに行ってきました。レンタカーでゴールドコーストやスプリングブルック国立公園などもまわってきたのですが、自然豊かで、開放的な雰囲気と、カラッとした気候がとても気に入りました。

 

それにしても、物価が高かった。。。
ゴールドコーストでは、次女が「なんでも良いから日本食が食べたい」と言うので、ホテルの近所の日本人が経営しているラーメン屋に行ったのですが(その時間にその店しか開いてなかった)、私が食べたラーメン1杯の値段が1800円、家族4人で7600円のお会計でした。だいたいのモノが日本の2倍ぐらいの金額です。
「オーストラリアは物価も給与も高く、最近は日本の若者がワーキングホリデービザで出稼ぎに行っている」なんていうニュースも知っていましたが、こうして実際にクレジットカードでどんどん引かれていくと本当に実感します。

 

こちら↓は帰国してからたまたま見た記事ですが、アメリカではもっと高いみたいです。
NewsPicks『普通のカフェが2人で1万円!ニューヨークで分かった「安すぎるニッポン」の現在地』

 

こうして見ると、ニューヨークは特別高いとしても、オーストラリアが高いんじゃなく、日本が安いんじゃないかということに気付かされます。

 

まず、ご存知の通り、日本円そのものが強烈に安くなっています。
先月9月末時点で、1ドル149円でした。コロナ前の2019年9月末は107円でしたので、40%ぐらい円が安くなっています。これは、ドルベースで見たら、100万円の預金が4年経ったら60万に減ってしまったということです。

 

そして、日本円そのものだけでなく、物価自体も安いです。
30年間、米国は消費者物価指数が3倍になったにも関わらず、日本国内はほとんど変わっていません。
日米消費者物価推移グラフ
確かに、私が社会に出たのが1996年ですが、そこから賃金も物価もたいして上がった印象がないです。

 

ちなみに、2023年のアメリカの大卒者の初任給は、平均で5万5260ドル。1ドル149円で計算すると823万円。1ドル107円で計算しても591万円です。
日本は月給22.6万円で、年収に換算すると270万円。賞与を入れたとしても300〜330万程度。私の27年前の初任給が20万ぐらいでしたから、日本の大卒初任給はほとんど変わっていません。

 

2つの通貨間の購買力を比較するために用いられる経済指標に有名なビッグマック指数(世界中のマクドナルドで同一メニューとして売られるビッグマックの販売価格を用いて、各国の外国為替レートや物価水準を割り出そうとする取り組み)なるものがありますが、この指数によると、1ドルは81円でなければならないのだそうです。日本のビックマックは世界でもだいぶ安く売られている、つまりそのくらい安くしないと日本では売れないということです。

 

 

さて、今後の日本の物価はどうなるのでしょうか?

 

間違いなく上がるでしょうし、上がらなければ日本はマズイんじゃないかとも思います。
そして、そのためには賃金も上がらなければなりません。

 

先月、岸田首相が2030年代半ばまでに、全国平均の最低賃金を時給1500円まで引き上げる目標を掲げました。
2023年が1004円ですから、10年で約1.5倍にするということです。
中小企業の経営者からすると「マジか!」って感じですよね。
しかし、新浪剛史氏(経済同友会代表幹事、サントリー社長)などは「もっと前倒しして5年後の実現を目指すべき」と発言されていたりもするので、世界で日本だけが取り残されている現状を考えると、もっと早くなる可能性もあります。

 

いずれにしても、もし10年で約1.5倍になるとしたら、複利で毎年3〜4%ぐらいずつ、単利なら今の賃金の5%分が毎年上がっていく計算です。
最低でもそれぐらいは賃金が上がっていく可能性が高いということを想定して、販売価格を上げたり経営の効率化を行うなどの対応を考えていかなければならないということです。デフレが染み付いてしまったマインドセットを変えていく必要があります。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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