ウェブアクセシビリティチェック完全ガイド!誰でもできる実践方法
2025.05.09 Posted by takahashi.m
「そのサイト、誰にとっても“使える”ものになっていますか?」
最近、「アクセシビリティ対応って必要なの?」というご相談をいただくことが増えました。 ウェブアクセシビリティとは、高齢者や障害のある方をはじめ、すべてのユーザーがストレスなく情報にアクセスできる状態をつくること。言葉では聞いたことがあっても、「実際にどう対応すればいいのか分からない」という方が多いのではないでしょうか?
この記事では、そもそもアクセシビリティとは何か? なぜ今、企業として対応すべきなのか? そして、今日から実践できるチェック方法や便利なツール、手動での確認ポイントまで、制作者・運用者の視点から具体的に解説します
目次
1. ウェブアクセシビリティとは?
ウェブアクセシビリティとは、高齢者・障害のある方・一時的な身体制限のある人を含め、誰もが等しくWebサイトを利用できるようにすることです。
たとえば:
- 視覚障害がある方が、スクリーンリーダーでページを読み上げて使えるように
- 聴覚障害のある方が、動画に字幕がついていて内容を理解できるように
- 一時的な腕のケガでマウスが使えないときでも、キーボード操作で情報を得られるように
といった具合に、「状況や能力に関係なく、誰でも情報にアクセスできること」を目的としています。
ウェブアクセシビリティを理解する上で重要な概念として、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) があります。WCAGは、ウェブコンテンツをよりアクセシブルにするための国際的なガイドラインであり、様々な障害を持つ人々がWebサイトを利用できるようにするための具体的な指針を提供しています。WCAGはレベルA、AA、AAAの3つの適合レベルがあり、レベルAAAが最も高いアクセシビリティ基準となります。多くの国や組織では、WCAG 2.1レベルAAへの準拠を推奨または義務付けています。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティ試験の実施に必要な方針について①
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティ試験の実施に必要な方針について②
WCAGは、ウェブアクセシビリティの4つの原則に基づいて構成されています。これらの原則は、POUR原則と呼ばれ、以下の4つの要素から成り立っています。
原則 | 説明 |
---|---|
知覚可能(Perceivable) | 情報が視覚・聴覚などで捉えられる状態であること |
操作可能(Operable) | マウスだけでなくキーボードでも操作できること |
理解可能(Understandable) | 情報や動作が予測可能でわかりやすいこと |
堅牢性(Robust) | 様々なブラウザや支援技術でも正しく動くこと |
このガイドラインは、国や自治体だけでなく民間企業でも導入が進んでおり、今後はますます「標準」として求められるようになるでしょう。
参考: ウェブアクセシビリティ基盤委員会「WCAG 2.1 の概要」
なお、日本国内においても、ウェブアクセシビリティに関するガイドラインとして「JIS X 8341-3」という規格が定められています。これはWCAGをベースにしており、日本の法制度や利用環境に合わせて策定されたものです。詳しくは、過去にJIS X 8341-3の概要や実務での対応方法について解説した記事がございますので、あわせてご覧ください。
2. なぜウェブアクセシビリティチェックが必要なのか?
ウェブアクセシビリティは、単なる義務ではなく、Webサイトの価値を高めるための重要なプロセスです。法的、ビジネス的、倫理的な観点から、その必要性を理解することで、より良いWebサイト運営につながります。
2.1 法的観点 ~ 「合理的配慮」は義務になる時代へ
2024年4月、改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者にも「合理的配慮の提供」が義務化されました。
つまり、障害のある方から「情報が見づらい」「動画に字幕がない」などの申し出があった場合、「できる範囲で改善する責任がある」ということです。特に、行政機関や地方公共団体はWebサイトのアクセシビリティ確保を義務付けられており、民間企業においても合理的配慮の提供が求められます。 具体的な法的要件やガイドラインについては、内閣府の障害者差別解消法のリーフレットなどを参照ください。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティ対応が義務化される?内容を解説
2.2 ビジネス観点 ~ 「届いていないユーザー」が意外と多い
日本には視覚・聴覚・身体機能などに何らかの制限を持つ方が、約964万人(全人口の7.6%)いると言われています(※内閣府資料より)。
さらに、高齢者、外国人、スマホ操作が苦手なユーザー、電車内や片手利用中の人など、「一時的に使いにくさを感じている人」を含めれば、実は大多数がアクセシビリティの“恩恵を受ける側”とも言えます。 アクセシビリティ対応をしていないことで、機会損失が起きているかもしれないという視点は、ぜひ一度持っておきたいところです。
2.3 ブランド観点 ~ 「やさしさ」が選ばれる時代に
検索エンジンやユーザーが「その企業は信頼できるか」を評価する際、アクセシビリティへの取り組みがその判断基準のひとつになる場合もあります。
たとえば、
- ページの文字が読みづらい
- 商品紹介動画に字幕がない
- サービス内容が画像中心で、読み上げに非対応
こうした点があると、「細かい配慮がない会社」という印象を与えてしまうかもしれません。 反対に「誰もが見やすく使いやすい設計」になっていれば、やさしさ・先進性・信頼性といったプラスの印象を積み上げることができます。
3. ウェブアクセシビリティチェックの対象となる項目
ウェブアクセシビリティチェックの対象となる項目は、WCAG (Web Content Accessibility Guidelines)で定義されている4つの原則に基づいています。これらの原則は、ウェブコンテンツをあらゆる人にとってアクセスしやすくするために不可欠なものです。
3.1 知覚可能
利用者は、インターフェースの様々な要素を認識できる必要があります。視覚、聴覚、触覚など、異なる感覚を利用して情報を得られるように配慮することが重要です。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティの4原則とは?①知覚可能
3.1.1 代替テキストの提供
画像に代替テキスト(alt属性)を提供することで、スクリーンリーダーを使用するユーザーに内容を伝えることができます。適切な代替テキストは、画像の目的や内容を簡潔に説明する必要があります。
3.1.2 キャプションと音声解説
動画コンテンツには、キャプションと音声解説を提供することで、聴覚障害者や視覚障害者もコンテンツを理解できるようにする必要があります。
3.1.3 色のコントラスト比
テキストと背景の色のコントラスト比を十分に確保することで、低視力者でもテキストを読みやすくすることができます。WCAGでは、ノーマルテキストで4.5:1以上、大きなテキストで3:1以上のコントラスト比が推奨されています。
3.1.4 音声コンテンツのテキスト化
音声のみで提供される情報は、テキストで提供することで、聴覚障害者もアクセスできるようにする必要があります。
3.2 操作可能
すべての機能は、キーボードのみで操作できるようにする必要があります。マウスやタッチスクリーンに依存しない設計が重要です。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティの4原則とは?②操作可能
3.2.1 キーボード操作
すべてのインタラクティブな要素は、キーボードで操作できるようにする必要があります。タブキーでフォーカスを移動し、エンターキーやスペースキーで操作できるようにする必要があります。
3.2.2 十分な時間制限
時間制限のあるコンテンツには、ユーザーが操作を完了するための十分な時間を提供するか、時間制限を無効にするオプションを提供する必要があります。
3.2.3 発作の誘発の回避
点滅するコンテンツや特定のパターンは、光感受性発作を引き起こす可能性があります。このようなコンテンツは避け、WCAGのガイドラインに準拠する必要があります。
3.3 理解可能
コンテンツは、理解しやすいように構成し、予測可能な方法で動作する必要があります。ユーザーは、ナビゲーションやインターフェースの操作方法を容易に理解できる必要があります。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティの4原則とは?③理解可能
3.3.1 読みやすさ
コンテンツは、明確で簡潔な言葉で記述し、理解しやすいように構成する必要があります。複雑な用語や専門用語は避け、必要に応じて説明を提供する必要があります。
3.3.2 予測可能性
ウェブページは、予測可能な方法で動作する必要があります。ナビゲーションやインタラクティブな要素は、一貫性のある方法で動作する必要があります。
3.3.3 入力支援
ユーザーがエラーを回避し、修正できるように、入力支援を提供する必要があります。エラーメッセージは明確で、修正方法を具体的に示す必要があります。
3.4 堅牢性
コンテンツは、様々なブラウザや支援技術で正しく解釈されるように、適切なマークアップを使用する必要があります。将来の技術にも対応できる堅牢な設計が重要です。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティの4原則とは?④堅牢性
3.4.1 妥当なマークアップ
HTMLなどのマークアップは、妥当な構文で記述する必要があります。妥当なマークアップは、支援技術との互換性を確保するために重要です。
3.4.2 互換性
コンテンツは、様々なブラウザや支援技術で正しく表示され、動作する必要があります。クロスブラウザテストを実施し、互換性を確認する必要があります。
原則 | 説明 | 関連ガイドライン(WCAG 2.1) |
---|---|---|
知覚可能 | ユーザーは、インターフェースの様々な要素を認識できる。 | WCAG 2.1 Perceivable |
操作可能 | すべての機能は、キーボードのみで操作できる。 | WCAG 2.1 Operable |
理解可能 | コンテンツは、理解しやすいように構成し、予測可能な方法で動作する。 | WCAG 2.1 Understandable |
堅牢性 | コンテンツは、様々なブラウザや支援技術で正しく解釈される。 | WCAG 2.1 Robust |
3.5 ウェブアクセシビリティを意識したデザイン・コーディングのポイント
当ブログではこれまでにも、アクセシビリティに配慮したデザインやコーディングの具体的な手法をいくつかご紹介してきました。以下に過去の記事をピックアップしていますので、実践に役立てていただければ幸いです。
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティを意識したデザイン制作のポイント①
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティを意識したデザイン制作のポイント②
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティを意識したコーディングのポイント①
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティを意識したコーディングのポイント②
【過去参考記事】ウェブアクセシビリティ向上のため適切な設定を行う
4. ウェブアクセシビリティチェックツールを使った実践方法
ウェブアクセシビリティチェックを手軽に行うには、専用のツールを活用するのが効率的です。ここでは代表的なツールをいくつか紹介します。
【過去参考記事はこちら】ウェブアクセシビリティ お役立ちツール・支援技術
4.1 Google Chromeのデベロッパーツール
Google Chromeのデベロッパーツールには、アクセシビリティ監査機能が組み込まれています。要素の検証や、パフォーマンス分析など、開発者向けの様々な機能が利用できる中で、アクセシビリティに関する問題点も指摘してくれます。具体的な操作方法としては、Chromeで対象のページを開き、右クリックから「検証」を選択するか、Ctrl + Shift + I (Windows) または Command + Option + I (Mac) を押してデベロッパーツールを開きます。その後、「Lighthouse」タブに移動し、「アクセシビリティ」を選択して分析を実行します。表示されるレポートは、問題点の解説や修正方法のヒントも提供してくれるため、初心者でも活用しやすいでしょう。ただし、あくまで自動チェックであるため、全ての問題を網羅的に検出できるわけではない点に注意が必要です。手動チェックと併用することで、より精度の高いチェックが可能になります。
4.2 Lighthouse
Lighthouseは、Googleが開発したオープンソースの自動監査ツールで、ウェブページの品質を様々な側面から評価できます。パフォーマンス、アクセシビリティ、SEO、ベストプラクティスといったカテゴリがあり、アクセシビリティに関しては、WCAG (Web Content Accessibility Guidelines)に基づいたチェックが行われます。Chromeのデベロッパーツールに統合されている他、Chrome拡張機能やNode.jsモジュールとしても利用可能です。Lighthouseは包括的なレポートを提供し、問題点の深刻度や修正方法を示してくれるため、改善点の優先順位付けが容易になります。また、継続的な計測を行うことで、改善状況の追跡も可能です。ただし、Lighthouseも自動チェックツールであるため、手動チェックと組み合わせることで、より効果的なアクセシビリティチェックを実現できます。
4.3 miChecker
miCheckerは、日本の総務省が提供する無料のウェブアクセシビリティチェックツールです。JIS X 8341-3:2016に基づいたチェックが可能で、WCAGにも準拠しています。miCheckerは、Webサイト全体のチェックだけでなく、特定のHTMLファイルのチェックも可能です。また、チェック結果をPDF形式で出力できるため、報告書の作成にも便利です。日本語の解説が充実しているため、国内のWebサイトのアクセシビリティチェックに適しています。レベルA、AA、AAAの適合レベルを選択してチェックできるため、目標とする適合レベルに応じたチェックが可能です。ただし、技術的な知識が多少必要となる場合もあります。
5. 手動でのウェブアクセシビリティチェック方法
自動チェックツールでは検出できない問題点を見つけるためには、手動でのチェックが不可欠です。ここでは、代表的な手動チェックの方法を解説します。
5.1 キーボード操作チェック
キーボードのみでWebサイトのすべての機能を操作できるかを確認します。Tabキーでフォーカスが正しく移動するか、Enterキーやスペースキーで操作できるか、キーボードトラップがないかなどをチェックします。補助技術を使用するユーザーにとって、キーボード操作はWebサイトを利用するための重要な手段です。
5.2 スクリーンリーダーチェック
スクリーンリーダーを使用して、Webサイトの情報が正しく音声で読み上げられるかを確認します。スクリーンリーダーは、視覚障碍のあるユーザーがWebサイトを利用するために使用するソフトウェアです。NVDAやJAWSなどのスクリーンリーダーを使用して、コンテンツが論理的に構造化され、代替テキストが適切に提供されているかなどをチェックします。
5.3 代替テキストの確認
画像や動画などの非テキストコンテンツには、代替テキストを提供する必要があります。代替テキストは、スクリーンリーダーユーザーにコンテンツの内容を伝える役割を果たします。画像の内容を具体的に説明する代替テキストを提供し、装飾的な画像には空の代替テキスト(alt=””)を指定します。代替テキストがない、または不適切な代替テキストは、スクリーンリーダーユーザーがコンテンツを理解する上で大きな障壁となります。
5.4 色のコントラスト比の確認
テキストと背景の色のコントラスト比が十分であるかを確認します。コントラスト比が低いと、低視力者や色覚異常のあるユーザーにとってテキストが読みにくくなります。WCAG (Web Content Accessibility Guidelines)では、ノーマルテキストで4.5:1以上、大きなテキスト(18pt以上、または太字で14pt以上)で3:1以上のコントラスト比が推奨されています。色のコントラスト比をチェックするためのツールを使用することで、客観的な評価を行うことができます。
【過去参考記事】色覚障がい者による見え方を考慮したデザインを作成する
チェック項目 | 確認内容 | ツール例 |
---|---|---|
キーボード操作 | Tabキーによるフォーカス移動、Enterキー・スペースキーでの操作、キーボードトラップの有無 | – |
スクリーンリーダー | コンテンツの読み上げ、代替テキストの確認、論理構造の確認 | NVDA, JAWS |
代替テキスト | 画像や動画への代替テキストの提供、装飾的な画像への空の代替テキストの指定 | – |
色のコントラスト比 | テキストと背景の色のコントラスト比がWCAGの基準を満たしているか | Colour Contrast Analyser |
参考:Colour Contrast Analyser (CCA)
これらの手動チェックを組み合わせることで、Webサイトのアクセシビリティをより包括的に評価することができます。手動チェックは、ツールでは検出できない細かな問題点を見つけるために重要です。
6. ウェブアクセシビリティチェックを継続的に行うための方法
ウェブアクセシビリティ対応は、一度やれば終わりではありません。更新や運用の中で“継続的にチェックし続ける”ことが重要です。ここでは、実務で役立つ3つの方法を整理します。
6.1 定期的なチェックの実施
Webサイトの更新頻度や規模に応じて、定期的にウェブアクセシビリティチェックを実施しましょう。小規模な更新が多い場合は、更新の都度、関連する部分をチェックすることが効果的です。大規模な改修を行う場合は、開発段階からアクセシビリティを考慮し、リリース前に包括的なチェックを実施することが重要です。チェックの頻度については、Webサイトの特性やリソースに合わせて適切なスケジュールを策定しましょう。
例えば、月次、四半期ごと、年次など、定期的なスケジュールを設定し、チェックツールや手動チェックを組み合わせて実施することで、アクセシビリティの問題を早期に発見し、修正することができます。
6.2 CMSの活用
コンテンツマネジメントシステム(CMS)を利用している場合は、アクセシビリティ対応機能を活用しましょう。多くのCMSは、代替テキストの入力支援や、色のコントラスト比のチェック機能などを備えています。これらの機能を活用することで、コンテンツ作成段階からアクセシビリティを意識することができます。
例えば、WordPressでは、画像に代替テキストを追加するためのフィールドが標準で用意されています。また、アクセシビリティチェックプラグインを導入することで、より高度なチェックを自動化することも可能です。
6.3 アクセシビリティ対応のテンプレート利用
WCAG準拠のテーマやテンプレートをベースにしたアクセシビリティ対応済みのテンプレートを利用することで、開発やページ作成の手間を大幅に削減できます。
しかし、テンプレートはあくまでもベースであり、最終的なアクセシビリティは、コンテンツの作成方法やカスタマイズによって左右されることを理解しておきましょう。
7. よくある質問
ウェブアクセシビリティチェックに関するよくある質問をまとめました。
Q:ウェブアクセシビリティチェックの頻度は?
A: Webサイトの更新頻度や規模、そして法令順守の観点から、少なくとも年に1回は全体的なチェックを行うことが推奨されます。コンテンツの更新が多い場合は、更新の都度、または一定期間ごとにチェックを行うようにしましょう。軽微な修正であれば都度チェックし、大規模な改修後には全体的なチェックを実施するのが効果的です。また、WCAG (Web Content Accessibility Guidelines) のバージョンアップや関連法規の改正があった際にも、改めてチェックを行い、必要に応じて対応を行う必要があります。 総務省|みんなの公共サイト運用ガイドライン
7.2 ウェブアクセシビリティチェックを外注する場合の費用は?
ウェブアクセシビリティチェックを外注する場合の費用は、Webサイトの規模やチェック項目、そして依頼する業者によって大きく異なります。小規模なWebサイトで基本的なチェックのみであれば数万円から、大規模なWebサイトで詳細なチェックやコンサルティングまで含めると数十万円以上になる場合もあります。具体的な費用については、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが重要です。相場感をつかむために、ウェブアクセシビリティ関連のサービスを提供している企業のWebサイトを参考にするのも良いでしょう。
7.3 ウェブアクセシビリティ対応はSEOにも効果はある?
あります。ウェブアクセシビリティ対応を進めることで、検索エンジンがページ内容を正しく理解しやすくなり、SEOにも良い影響を与えます。 例えば、画像に適切な代替テキスト(alt属性)を入れる、見出しタグ(h1~h3)を論理的に整理する、フォーム要素にラベルを設定する──こうした取り組みは、アクセシビリティと同時にSEOにも効果的です。
さらに、ユーザー体験(UX)が向上することで、直帰率の低下や滞在時間の改善にもつながり、サイト全体の評価を高めることが期待できます。
8. まとめ
この記事では、ウェブアクセシビリティチェックの重要性と具体的な進め方についてまとめてみました。
法律対応はもちろんですが、実際にはビジネス面でも、ユーザー体験でも、やっておかないと損をする時代になってきつつあります。
チェック作業は、Google ChromeのデベロッパーツールやLighthouse、miCheckerといったツールを使えばある程度効率化できます。また、キーボード操作やスクリーンリーダーを使った手動チェックもまだまだ外せません。
継続的にアクセシビリティを担保していくには、日々の運用やコンテンツ作成の中に、自然にアクセシビリティの意識を組み込んでいくことも大事です。
無理せずできる範囲からでも始めて、誰にとっても使いやすいサイトを一緒に目指していきましょう。
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