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ヒックの法則とは?ユーザーの意思決定について考える

2022.09.08 Posted by

Webサイトを利用するユーザーには、さまざまな考え方をもった人がいます。さまざまな人が多様な目的で何かを検索し、何かを探しています。そうした人のなかには、時間がある人もいれば時間がない中で見ている人もいます。

実際、現代人の多くは、時間が有り余っているわけではないでしょう。限られた時間の中で何かを探している人が多いはずです。そんな中でWeb担当者に知ってもらいたい法則が「ヒックの法則」です。

ヒックの法則を知ることで、ユーザーの意思決定の仕組みが理解できます。今回は、ヒックの法則とは、いったいどのような心理的な法則なのか、Webサイトに利用する場合、どういったポイントを押さえるべきなのか、わかりやすく解説していきます。

ヒックの法則とは

ヒックの法則とは、「選択肢が多いほどユーザーの意思決定に要する時間が長くなる」という法則のことです。実際のヒックの法則の公式は、次のようなものです。

 

公式 RT=a+b・log2(n)

 

RT=反応に必要な時間
a=意思決定を除く所要時間
b=意思決定に必要な時間の数
n=代替案数

 

この公式を利用すれば、人間が意思決定に必要な時間を導き出すことができます。しかし、この公式を見ただけでは、「ちょっと難しくてよくわからない」と思ってしまうかもしれません。そのため、シーナ・アイエンガー氏によって公開されたジャムを利用した事例をご紹介します。

ヒックの法則の公式がわかる簡単な事例

ある販売店で2つのジャム販売所を設けました。

 

1つ目の販売所は、24種類のジャムを準備し、2つ目の販売所には6種類のジャムを準備しました。2つの販売所のうち、どれだけの数の人が買っていくかを調査するものとなります。一見すると24種類のジャムを販売している方が、顧客の求める声に対応できそうな気がします。

 

そのため、1つ目の販売所の方が2つ目の販売所よりも、売上が高くなりそうです。しかし、実際は2つ目の販売所の方が1つ目の販売所よりも10倍多く売れた結果となりました。もちろん、製品の配置位置や経路など、さまざまな要素が関係して数が決まるため、一概に2つ目の販売所が優れていたと断言することは難しいでしょう。

 

しかし、選択肢が多いからといって、良い結果になるというわけではなく、状況によっては、お客さまの意思決定は弱くなり、悪い結果につながってしまうことがわかります。つまり、人間は過剰な自由によって選択の自由を放棄し、商品を買わないという選択肢を選んでしまうということです。

 

ヒックの法則の公式に従って考えた場合、選択肢が増えることで、人はそれぞれの内容をしっかりと見比べなければいけなくなります。この時間が長くなればなるほど、買うことを諦めてしまう傾向があるということです。

ヒックの法則をWebサイトに落とし込むとどういうこと?

ヒックの法則で学んだことを、ECサイトで有効利用する場合、どのように考えていけばよいでしょうか。ヒックの法則のポイントは、顧客に対してたくさんのおすすめをしないということです。10個伝えたいことがあったとしても、2個にした方が、意思決定しやすくなり行動を起こしやすくなります。

ECサイトにおいては、シンプルなインターフェースでユーザーを迷わせないようにしましょう。シンプルなデザインのインターフェースは、ユーザーの意思決定をはやめ、「とても内容がわかりやすい」「とてもサイトが使いやすい」と感じてもらいやすくなります。

これにより、顧客満足度が上がりやすくなり、ECサイトによる売り上げが増えやすくなります。

逆にヒックの法則に異を唱えた例もある

ヒックの法則では、提示する情報を制限することが意思決定をはやめることにつながっていました。そのため、情報を制限することこそが、正解だと考える方も多くいます。一方で、その考え方に異を唱えた事例も存在します。それがAmazonのサイトです。

大規模サイトであるAmazonでは、一度にすべての情報を表示しています。ただ表示しているわけではく、金額やユーザーの評価など、ユーザーが選択の基準としやすい部分は目立つようにしていますが、いずれにしろ一度に多くの情報を提示しています。

この例からもわかるように、ヒックの法則があるからといって、それに従うことが絶対ではないため、自社のECサイト、ユーザーに合うかどうか、自分で判断していく必要があります。

まとめ

ヒックの法則が優れているケースが多いからといって、商品の選択肢が少なすぎると、それはそれでユーザー満足度が低くなります。もし、たくさんの情報を扱うのならば、最適な分類を行って、忙しいユーザーの選択の意欲をそがないようにしなければいけません。

もし、今ひとつ情報整理ができていない、または、ユーザーの意思決定時間についてECサイトが問題を抱えているのであれば、ヒックの法則を意識して導線をつくってみてはいかがでしょうか。

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