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今一度考えてみるUX 構造化シナリオ法について

2021.05.27 Posted by

4238372_s※2023年6月2日に一部内容を更新しました
「WebサイトやWebサービスを大きく改善したい!」「運営メディアを新しいアイデアで変化させたい!」と考えているのなら、UXの構造化シナリオ法を勉強しておくのはいかがでしょう。
UXというとWebやシステムの用語で”ユーザーが得る体験”という意味ですが、これはITに限らず、様々なマーケティングに活用できる考え方です。

 
UXの構造化シナリオ法と聞くと、非常に難しそうな印象を受けますが、考え方がわかってしまうと非常に面白く、さまざまなアイデアが思いつくようになります。今回は、UXの構造化シナリオ法とはいったいどのような技法なのか、わかりやすく解説していきます。

【01】UXを進めるプロセスの一つである構造化シナリオ法

構造化シナリオ法とは、ユーザーのニーズを「価値」と位置づけ、それを満たすシナリオを3つの階層に分けて考え、アイデアを詳細化することをいいます。構造化シナリオ法では、抽象度の高い概念を具体的な思考へと変化させていくように考えていきます。

 
一般的にUXのデザインプロセスの中では、ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップ作製の後に実行するケースが多いです。

 

UXとは・・・ユーザーが商品やサービスを利用することで得られる体験のことです。UXが向上すれば、ユーザーの満足度が向上し、売上の改善・顧客満足度の向上・離脱率の改善などが期待できます。2018年9月25日『人を中心とした設計「UXデザイン」』を合わせてご覧ください。

 

ペルソナとは・・・商品やサービスを提供する仮想のユーザー像のことです。どんなユーザーが利用するか、そのユーザーの年齢や価値観、職業、家族構成など具体的な要素を決定します。

 

カスタマージャーニーマップとは・・・ユーザーは、自社の商品やサービスと関わるなかで、認知や興味、関心、検討、比較、決済など、さまざまなことを思考します。これらの思考を時系列でまとめたものをカスタマージャーニーマップといいます。

 

【02】構造化シナリオ法の3つのシナリオとは

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構造化シナリオ法では、「価値=バリューシナリオ」→「行動=アクティビティシナリオ」→「操作=インタラクションシナリオ」の3段階でシナリオを考えていきます。それぞれのシナリオの特徴は、次のとおりです。

 

価値=バリューシナリオ

バリューシナリオでは、ペルソナが求める「価値」について考えていきます。
ペルソナのニーズ(本質的な欲求)を満たすシナリオです。考案したら、ペルソナの具体的な利用シーンを複数考えます。

 

【バリューシナリオ】
どんな日でも夕飯はコンビニ以外のものを食べたい。
【シーン】

  • 残業で帰りが遅いとき
  • リモート勤務で買い物などで外に出たくない時

 

行動=アクティビティシナリオ

バリューシナリオで考えた実現したい「価値」から、具体的な行動の詳細を記載していきます。具体的な行動のひとつひとつをタスクにします。

 

【シーン】
残業で帰りが遅いとき
【アクティビティシナリオ】
帰宅時間が8時を少し過ぎそうなので、最寄りの駅に着いたら駅近くのレストランでテイクアウトして家で夕ご飯を食べる
【タスク】

  • スマートフォンのアプリで最寄り駅着時間を調べる。
  • WEBサービスでテイクアウト可能なお店をさがす。
  • 食べたいメニューを選択、WEB上で発注。
  • 発注画面を見せて商品を受け取る。
  • 帰宅し、おいしくいただく

 

操作=インタラクションシナリオ

アクティビティシナリオでタスクにされたものに対して、ペルソナの具体的な操作を記載します。

 

【タスク】
WEBサービスでテイクアウト可能なお店をさがす。
【インタラクションシナリオ】

  • 登録しているWEBサービスにログイン
  • 地図検索で最寄り駅周辺のレストラン情報を検索をする
  • 気に入った店が現在OPENしているか、店舗情報をクリックして確認する
  • Etc

 

【03】シナリオを作成する目的

なぜ、シナリオを作成する必要があるのでしょうか。次に、シナリオを作成する目的についてご説明します。
 

開発者や関係者と目標を共有する

一言にUXといっても、チームの参加者によって思い描くものは多種多様です。構造化シナリオ法でシナリオを作成すれば、開発者や関係者の目標を明確なものへと変化させ、チーム内で共有できます。

 
Webマーケティングでは、マーケティング対象者を具体的なものとするため、ペルソナを設定しますが、構造化シナリオ法では、UXを明確なものとするため、各ステップで具体的なシナリオを作成していきます。

 

各フェーズに分けることで評価や改善のプロセスを行いやすくする

もし、シナリオを3段階で分けることなく1つの全体的なシナリオとして考えていた場合、ある特定の事象に対して評価することは難しいでしょう。また、改善するといっても全体的な話となり、今ひとつ話がまとまっていかないのではないでしょうか。

 
しかし、構造化シナリオ法を利用すれば、それぞれ3段階でシナリオを分けながら考えていくため、フェーズごとでの評価が可能となり、その結果、改善のプロセスが行いやすくなり、修正のための反復作業に着手しやすくなります。

 

別のサービスまで発展する可能性がある

シナリオを3段階で分けて考えることで、新しいアイデアを次々と発想できるようになります。その結果、既存のアイデアが別のサービスにまで発展する可能性があります。今までどうしても深い思考が苦手だった方は、構造化シナリオ法が苦手克服の大きな鍵を握るでしょう。

 

【04】まとめ

UXを改善して、WebサイトやWebサービスの売上や運用効果を上げたいと考えるのなら、ユーザーに最高の体験を届ける必要があります。最高の体験を届けたいのなら、ユーザーは何故、何を求めて、何をして、何を不満に思い、何に最高と感じるのかをユーザーの視点になって事前に考えておくべきでしょう。

 
構造化シナリオ法は、ユーザーにとって最高の体験とは何なのかを考えるうえで非常に有効な思考法です。生活様式が変わる今、Webサイトの見直しなど考えているようでしたら、構造化シナリオ法を用いてユーザーについての深堀をしてみてはいかがでしょうか。

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