東京都新宿区のWeb制作会社 - ウェブラボ株式会社

ウェブラボ代表の山浦が、
Web担当者・経営者・起業家に向けて配信するコラム

Webを集客に活用したい人のための
Webサイト・マネジメント術

最新のトピックや実務家ならではの身近なちょっとした疑問に回答しています。

ビジネスユースで無料SSL証明書はアリですか?

2018.06.18

質問常時SSL化について質問です。
当社は従業員20名程度の製造業です。
常時SSL化の際に、Let’s Ecnryptという無料のSSL証明書がありますが、ビジネスユースで使うことは問題無いでしょうか?

 

結論からいうと、中小規模の製造業で、Webサイトで決済などを行わないのであれば、Let’s EncryptでもOKです。もし決済などを行うのであれば、避けた方が良いかもしれません。

 

 

■SSLには2つの役割があります。
1つは通信の暗号化、もう1つはドメイン及び組織の認証です。

 

まず通信の暗号化についてですが、暗号化の強度自体は、無料のSSLも年間10万円以上する高価なSSLも一緒です。
つまり、値段の違いは、ドメイン及び組織認証のレベルの違いになります。

 

 

■SSLのドメイン及び組織認証のレベルは次の3つがあります。

 

・DV(Domain Validation):ドメイン認証
・OV(Organization Validation):組織認証
・EV(Extended Validation)

DVが一番安くて、EVが一番高いです。
Let’s Encryptのような無料SSLや年間3万円程度の安価なSSLは全てDVです。
DVはそのドメインの持ち主が運用していることを証明はしますが、それが本物か偽物かまでは認証しません。申込みも簡単で、フィッシングサイトでも、取ることができます。
EVは申込みにも多少手間がかかり、費用も年間10万円以上しますが、そのWebサイトが本物かどうかを認証し、ブラウザのURLの左側にも組織名が表示されます。

 

↓表示例
20181618.img

これはなりすまし防止になるので、フィッシング対策が重要な金融機関などはほとんどがEVを導入しています。

 

 

■さて、Let’s Ecnryptですが、これは米国のISRGという非営利団体が運用する無料のSSL証明書です。

日本では気にする人は多くないですが、海外ではLet’s Encrypt がフィッシングサイトの温床になっていて、Let’s Ecnryptを使ったWebサイトを嫌がるユーザーがいると聞きます。ですから、決済などをさせるようなWebサイトでは、避けた方が良いかもしれません(そもそも決済などをするならDVではない方が良い)。

↓参考ニュース
https://news.mynavi.jp/article/20170414-a103/

またLet’s Ecnryptは、有効期間が90日間なので、およそ3ヶ月おきに更新手続きが必要です。しかし、3ヶ月おきの手動での更新作業はあまり現実的ではないので、スクリプトを使った自動更新が必要ですが、この自動更新に対応しているレンタルサーバはかなり限られます(これから増えるかもしれませんが、今のところ、私が知る限りはさくらサーバとエックスサーバぐらい)。
あとは、専用サーバやVPSのようなroot権限のあるサーバで、自分で設定するしかありません。

 

■ということで、質問者様のビジネス環境であれば、Webサイトで決済などは行わず、かつサーバが自動更新に対応できるなら、Let’s Ecnryptはアリだと思います。

山浦 仁

山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役

大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。

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