【企業ネットワークには必須!?】固定IPアドレスを利用していますか?
前回、インターネット回線の仕組みに関する記事にて、プロバイダについてご紹介しました。インターネットの接続には、プロバイダの存在が欠かせないことをご理解いただけたと思います。
前回記事:インターネット回線の仕組み~プロバイダって何?~
プロバイダなしに、インターネット接続は成立しません。そして、企業ネットワークを運用していくには、固定IPアドレスというものが必要です。今回は、プロバイダがオプションサービスとして提供する【固定IPアドレス】についてご紹介したいと思います。
IPアドレスって?
IPとは、「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」の頭文字をとった略です。インターネットでは、さまざまな情報を送信したり受け取ったりします。そのため、インターネットでコミュニケーションをする際は、約束事を守ることが絶対的なルールとなっています。
日本人は、日本語で話しますよね。これも、わかりやすいひとつのルールといえますね。そのため、IPは、通信時の約束事のことだと覚えてください。
一方で、IPアドレスは、インターネット上で住所のような役割を担っています。インターネットを利用するには、プロバイダから与えられるたったひとつのIPアドレスを使用することが絶対的なルールとなっており、この仕組みによって具体的なアクセス先が特定できるようになります。
家の住所が2つあったらおかしいですよね。IPアドレスは、世界でたった1つしか存在できず、重複することは絶対にありません。
ちなみに、IPアドレスには2つのタイプがあります。
- 固定IPアドレス
- 動的IPアドレス
それぞれの違いを簡単にご説明します。
- 固定IPアドレス
プロバイダから発行されるIPアドレスが常に同一のものであるならば、それは固定IPアドレスを利用している状態です。引っ越し先でも、IPアドレスの値が変化することはありません。
- 動的IPアドレス
プロバイダへ接続するたびにIPアドレスが変化しているのであれば、動的IPアドレスを利用しているといえます。自宅でいえば、何度も住所が変わっている状態ですね。
固定IPアドレスで何ができる?
「IPアドレスには、固定IPアドレスと動的IPアドレスがありますよ。」といわれると、「どっちの方が良いのだろう?」という疑問がすぐにわくかと思います。
社内ネットワークを作っていくのであれば、動的IPアドレスではなく、固定IPアドレスを利用することになります。固定IPアドレスを利用することで可能になることをご説明します。
- 外部からのアクセスに対応できる
固定IPアドレスを利用すれば、通信端末による外部からのアクセスに対応できます。たとえば、社内で管理している資料を閲覧したくなったとき、固定IPアドレスなら、社外から社内にいるように自由に資料を閲覧できます。近年では、リモートワークの導入が話題となりつつありますが、固定IPアドレスだからこそ、実現できることといえますね。
- 外部から監視カメラで様子を見ることができる
固定IPアドレスなら、社内の様子を監視カメラで、監視することが可能となります。たとえば、社内に監視カメラを設置すれば、スマートフォンやパソコンを使うことで、いつでも監視できます。利用方法によれば、防犯対策に有効となります。そして、社内でトラブルが発生した場合に、速やかに手元の端末で室内を確認できるため、具体的な指示を出しやすくなります。最近では、自宅にいるペットの様子をウェブカメラで確認する方がいますが、固定IPアドレスを使って家の中の様子を常にチェックしているということですね。
- アクセス制限によるセキュリティ強化
固定IPアドレスを利用すれば、アクセス制限をかけられるため、不審なアクセスをブロックできます。これにより、ブラックハッカーによる不正行為を防げるため、セキュリティ強化に大きく貢献します。
- VPNの構築
VPNと呼ばれる仮想的な通信空間を構築するには、固定IPアドレスが必要です。固定IPアドレスなら、社内サーバを自由に作れると同時に、好きなようにカスタマイズすることも可能です。
固定IPアドレスは、大変魅力的であるように見えますが、回線費用とは別に費用がかかるため、社内で導入する際は、一定のコストについて想定しておく必要があります。
まとめ
固定IPアドレスについて、ご理解いただけましたか?このように、固定IPアドレスを導入するメリットが沢山あります。企業ネットワークには、導入必須と言えるでしょう。
導入していないという企業様は、ぜひ一度ご利用のプロバイダへ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
固定IPアドレスへの変更は、特に難しいものではないので、速やかにネットワーク環境を整えていきましょう。
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