医療機関は必読! 「医療広告ガイドライン」「医療機関ホームページガイドライン」とは

1fdd029f7e4b755a03f33e4654cc6c6a_s厚生労働省が定めている「医療広告ガイドライン」「医療機関ホームページガイドライン」というものがあるのをご存知でしょうか。
病院など医療機関のWEB担当者は既知のことと思われますが、これは診療内容などについて患者に誤解を与えたり、不正確な情報を提供したりしないよう指針を定めたものです。

実はこれらのガイドラインを無視したり、配慮されていない内容を広告やホームページに2018年度以降も掲載したままにしておくと、大変なことになります。場合によっては刑事罰を受ける可能性も…

こちらでは二つのガイドラインの概要と、その強制力についてご紹介したいと思います。

「医療広告ガイドライン」

医療広告ガイドラインはその名の通り、医療機関が広告を掲載する場合の内容や表現方法などを定めたガイドラインです。
医療法に基づいて作られており、患者が「この治療を受ければ必ず治る」といった誤解をしないようするためのものです。
病院が出している広告に「絶対治る」「誰にでも効果のある治療」「すぐに仕事復帰できる」などと書かれていたら、”病院”ってことだけで信頼性があるので、何も知らない人は信じちゃいますよね。でもいくら病院だから、医療だからと言ってもそれが100%実現できるわけではありません。
ましてや医療に関する業務は、人の命や健康にかかわる重要な事柄なので、上記のような大げさな表現や、ウソを記載してはいけないということがガイドラインとして示されています。
これのガイドラインに違反すると、医療法に基づきかなり厳しい罰則が科せられます。

「医療機関ホームページガイドライン」

「医療広告ガイドライン」と同じように患者に誤解を与えたり、不正確な情報を提供したりしないよう指針を定めたものです。
こちらのガイドラインは、国民・患者にとってホームページは有用な情報源の一つとして踏まえつつも、内容の適切なあり方について指針が定められています。
ちなみに医療法によって、限定的に認められた事項以外は広告が禁止されているのとは違い、「原則としてホームページを法の規制対象と見なさないこととする」ということから、こちらは刑事罰の対象とはなりませんでした。
違反した場合、行政指導はされるものの、医療広告ガイドラインのような罰則はなかったんですね。
しかし、医療機関のホームページに記載されている内容について、近年トラブルが多発。
特に美容医療サービス等の自由診療を行う医療機関で、ホームページに記載されている内容と、クリニックで受けた説明や対応が違う、受けた治療結果がホームページの治療後の写真と全然違う、といったトラブルなどが多く見られるようになったのです。

消費者委員会の方針

こうした事態を重く見た内閣府の消費者委員会は、ホームページ、広告問わず、その記載内容に対して厳しい規制を求めていくという以下の方針を打ちだしました。
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【美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・同意に関する建議(消費者委員会 平成27年7月)】
  1. 医療機関のホームページを医療法上の「広告」に含めて規制の対象とすること。
  2. 少なくとも医療法に基づき禁止している虚偽広告や誇大広告、客観的事実であることを証明できない内容については、医療機関のホームページについても禁止すること。
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これを受け、2017年6月14日、医療法の改正法が行われホームページも広告規制の対象に加えられることとなったのです。

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●医療法を改正し、医療機関のウェブサイト等についても、虚偽・誇大等の不適切な表示を禁止し、中止・是正命令及び罰則を課すことができるよう措置する。
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法律の施行は公布日から1年を超えない範囲で行われるという通例から、2018年度から「医療機関ホームページガイドライン」に従っていないホームページを運営していると、刑事罰に問われる可能性が出てきたというわけです。

厚生労働省としてもあまりに厳しく規制しすぎると、ホームページの記載内容が無くなり、患者の知る権利が侵害されてしまう可能性があることは理解しています。
そのため、例外規定を設けながら、いかに消費者の保護と消費者の知る権利のバランスをといっていくか。これについて今議論されています。

まとめ

実際のところホームページの規制がどれほど厳しいものになるのかは、まだ決まっていないのです。(2017年9月現在)
ただ、まずは「医療機関ホームページガイドライン」を守ったホームページの作成やリニューアルを進めていけば、たとえ法改正でホームページが広告扱いになっても、一発レッドカードレベルの違反をする心配はないでしょう。

ちなみに

厚生労働省は2017年8月24日、医療機関のウェブサイトの表現に関する監視体制強化事業を開始したと発表しました。
医療機関のウェブサイトにうそや大げさな表示があったら、誰でも通報できるようになったのでご注意ください
http://iryoukoukoku-patroll.com/
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