今年のネット業界のキーワードは「規制」

今年の漢字は「変」でした。
「変化」の「変」だそうです。

確かに初の黒人大統領誕生や金融危機など、大変な変化が起こっています。
しかし、ネット業界にいると「変化」という言葉には不感症になりすぎて、今さら「変化」と言われても・・・と思わなくもないです。

さて、ネット業界ですが、昨年流行ったのは何と言っても「Web2.0」でした。言葉の流行とともに、CGMサイトがタケノコのようにあちこちに立ち上がっていきました。
それに比べると今年は...
YahooとMicrosoftがくっついたりしたら「業界再編」などといったキーワードが出てきそうですが、そういうビッグニュースはあまりなかった気がします。

う~ん、何かないだろうか・・・
探してみると、地味ですが、静かに「ネットへの規制」が強化された年だったと思います。
ざっと思いつくだけでも、これだけのものがあります。

1) 「青少年ネット規制法」成立

これは6月でした。正式には「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」と言います。
これに先駆けてモバゲータウンのDeNAなどが、監視強化などの対応を発表したと記憶しています。先月、mixiが年齢制限をこれまでの18歳から15歳まで引き下げるという発表をしたりもしました。

2) 改正特定電子メール法(迷惑メール防止法)

 これは何度かこのブログでもとりあげています。
 ≫明日12/1から「改正特定電子メール法(迷惑メール防止法)」が施行

3) 2009年6月1日施行予定の改正薬事法による一般医薬品販売の大幅規制

 ネット業界では大ブーイングです。
 詳しくは、下記の記事で
 ≫医薬品販売を巡りネットショップvs厚労省のバトルが勃発
 ≫コンビニOK,ネットNGの怪! 薬販売にネット規制の網
 
 六本木で働いていた元社長のあの人も痛烈に批判しています。
 ≫ロビー活動が足りない!

基本的には、世の中「規制緩和」の流れにあるのですが、もともと規制があまり無いネット業界においては、ここ数年「利用者の安全性」を理由に「規制強化」の逆行現象が起こっているように思います。
選挙の際にもネットの活用がどこまで許されるのかが問題になりました。

確かに「利用者の安全性」の確保は大切です。児童ポルノのような不愉快極まりない映像が放置されていたりもしますが、こういったものはもう少し何とかならんのか!と思います。

その反面、上記にあげたような法規制については、疑問符が付くものが少なくありません。もちろん中には必要なものもありますが、改正薬事法などは「利用者の安全性」の確保よりも「利用者の利便性」の犠牲の方がはるかに大きいような代物です。
(最近少し育毛剤のお世話になっていたりするので本当に困るんですけど。薬局は早く閉まってしまうし、薬局で買いたくないし。)

こういった規制は施工されるたびに思うのですが、あまりに実情が考慮されていない法規制を見ていると、ネットに親しみのない人たちが独断と偏見で策定していっているような印象を受けてしまいます。
規制することで利益を得る人のために、規制すること自体が目的と思えるようなものも少なくないです。

条文を考える段階から、もう少しまともな有識者による議論らしい議論をすることはできないのでしょうか。そして、その議論の過程をオープンにするなどして、もっと皆が納得のいくプロセスを経ていくことが、ネット業界の健全な発展には欠かせないと思います。

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